漫画家以前の風かをる




小さな頃から絵が好きで、所構わず絵を描きまくっていました。 風かをるが子供の頃は舗装道路があまりなく、人様の家の玄関や階段などのコンクリート部分を探してはロウ石で人物画を描いておりました。 このロウ石というシロモノが曲者で、雨や水ではなかなか落ちないんですよね〜。 本人は上手いと思って描いていても、大人から見ればネ。 母は何も言わなかったけれど、結構苦情が来てたりして。(汗)  きれいな白い紙なんてなかったので広告の裏とか、わら半紙がお絵描き帳でした。 一時、『ぬりえ』にはまって、少ないお小遣いで『ぬりえ』買ってましたね。 それも、色を塗るわけではなくて、大事に箱にしまっておくんです。 色を塗る時はそのぬりえを自分で模写してそれに色を塗っていました!  あの『ぬりえ』、今あれば、お宝鑑定団ものかしら?(笑)
  
  
何かの雑誌でスタイル画を送ると原画がもらえるという企画があって、みようみまねで初めて雑誌に投稿し、いただいた原画がこれです。 「ヒデユキ」というサインがあります。 検索しますと「丸山ひでゆき」という方のようです。 小説のカットやイラストがたくさんヒットしました。


『台風五郎』 より (さいとうたかお先生)

いわずと知れた? さいとうたかお先生の台風五郎の似顔絵です。 確か最終回だったと思います。 あまり現代ものには興味のない風かをるが時々貸し本屋さんから借りて読んでいた青年物でした。 あまり内容は覚えていないのですが、主人公の五郎が当時の憧れの男性像だったのかもしれません。 

助手のリコ(だったと思うのですが)に張り合ったりして。(苦笑) 今、なんとなく同じイメージとして浮かぶのは「シティーハンター」という漫画です。  よくぞ捨てずにしまっておいたと、自分でも感心してしまいます。それほど風かをるにとってインパクトのあった漫画でした!


『にれ屋敷』 より (水野英子先生)

フーム、並べると大分違うものですな。。。先頃、古書店さんから購入した水野先生の本の中に風かをるが大事に取っておいた似顔絵の元になった作品が収録されていたのです! よほどその場面が気に入ったか、感動を受けなければ似顔絵を描こうなんて考えません。 作品の題名は「にれ屋敷」(薔薇幻想)、アラン・ジュゼールとユリアという主人公の名前だけが頭の中に残っていましたが、これですっきりとしました!


生意気盛りだったもので、そっくりに真似ようとしないで、この方がかっこいいという感覚で勝手に雰囲気を変えて描く癖がありました。 それが下の似顔絵に出ています。アランの眼から、復讐に燃えるぎらぎらとした光が消えています。 只単にいい男に描きたかったんでしょうね。  だからストーリーを読み返して「エエーッ!?こんなんだったんだ!!」と、驚きました。